資産運用におけるAIとの上手な付き合い方


資産運用にAIを活用するのが当たり前の時代になりつつあります。ただAIを上手に活用するためには「AIにできることは何か」「人間は何をすべきなのか」について常に意識することが重要です。資産運用におけるAIとの付き合い方を考えてみましょう。

AIにおびえている人も過度に期待している人も注意は必要

「資産運用×AI」といえば「ロボアドバイザー」というサービスがその代表格といえるでしょう。オンライン資産運用サービスの一種に数えられ独自アルゴリズムで有望銘柄などを選定して顧客に助言をしたり顧客の代わりに資産運用を行ったりするというものです。ロボアドバイザーによる資産運用は日本国内でも人気を集めており運用資産残高は2016~2018年にかけて右肩あがりの状態が続いています。

この流れは今後も続き「AIに資産運用を任せる」という考え方は広く浸透していく可能性が高いといえるでしょう。

資産運用の成果を高めるためには?

AIとの付き合い方は「AIは信頼がおけない」「AIにすごく期待している」など人によってさまざまです。ただ両方のケースでそれぞれに注意が必要な点があります。AIを信頼できない人は当然AIによるメリットをいつまでも享受できません。一方、過度に期待している人はAIの落とし穴を見過ごす可能性があります。

特に「資産運用をAIに任せているから何もしなくても大丈夫」と楽観的に考えAIについて何も調べないケースは好ましい状態とはいえません。なぜならAIにも人間と同様、得意な分野と苦手な分野があるからです。「AIが得意な分野はAI」「人間が得意な分野は人間」が取り組むことで成果の高い資産運用につながります。

AIと人間、それぞれの得意・不得意分野は?

「資産運用×AI」という数式は本来「資産運用×AI×人間」と書くのが正しいともいえます。では資産運用において「ロボアドバイザー(AI)ができることとできないこと」「人間ができることとできないこと」はそれぞれに何でしょうか。具体的に考えていきましょう。

AIが得意とし人間より優れていること

AIが得意なことの一つは、さまざまな種類の膨大なデータ(ビッグデータ)から特徴や傾向を瞬時に導き出せることです。例えば資産運用においては各銘柄の傾向などを分析しポートフォリオのリバランス(資産の再分配)を提案してくれます。人間の場合、膨大な量のデータを横断的かつ包括的に分析することが必要です。

その中から特徴や傾向を見つけ出すのには膨大な時間を必要とするため、変動の傾向などの特徴を見過ごしてしまうリスクもあります。この領域はまさに人間がAIの力を借りるべき分野といえるでしょう。

AIにはできないが、人間ならできること

AIにはできないこととは何でしょうか。この点についてはAIの今後の進化によっても変わってきます。しかし過去に例がない事態がマーケットで起きたときやAIが分析できるほどデータが集まっていない場合は、AIが人に適切なアドバイスをするのは難しいでしょう。また上場企業の経営者の能力分析や国の政策動向の把握などは資産運用においては重要です。

しかし現時点ではAIが不得意とする領域といえるでしょう。一方で人間であればどうでしょうか。さまざまなニュースや批評、政府首脳の発言などを分析し、その企業の成長性や金融情勢を推し量ることが期待できます。

AIと人間がタッグを組み、互いの強みを掛け合わせよう

AIはたしかに優れたツールです。ただ「AIに任せているから大丈夫」というようにすべてを丸投げしてしまうことは、自分の資産を守ることを考えると正解とはいえません。「資産運用×AI×人間」という数式が成り立つよう互いの強みを掛け合わせることでより一層高い成果が望めるようになるのです。

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