貴重な「学び」の4年間 学生が羽ばたけるための足場を作りたい 獨協大学准教授 陰山孔貴先生 Vol.4


獨協大学の陰山孔貴先生にお話をお聞きする第4回目。第1回目は陰山先生のターニングポイントについてお聞きしました。そして、第2回目は『できる人の共通点』の出版経緯、第3回目は「共通点の詳細」についてそれぞれお聞きしました。今回は教育者としてのご自身のお考えや、今後の展望についてお伺いしたいと思います。

>>企業勤めを経て教育者へ「できる人の共通点」の作者が語るターニングポイント 獨協大学准教授 陰山孔貴先生 Vol.1
>>私が『できる人の共通点』を出版した理由 獨協大学准教授 陰山孔貴先生 Vol.2
>>『できる人の共通点』筆者が教える『できる人の共通点』の学び方 獨協大学准教授 陰山孔貴先生 Vol.3

陰山 孔貴
獨協大学経済学部経営学科准教授。博士(経営学)。
1977年大阪府豊中市生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程を修了後、シャープ株式会社に入社。
液晶パネル事業の経営管理、白物家電の商品企画、経営再建等に携わる。
同社勤務の傍ら、神戸大学大学院経営学研究科専門職学位課程、同博士後期課程を修了。
獨協大学経済学部経営学科専任講師を経て2017年より現職。
2018年より早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター技術経営研究部会招聘研究員、2019年よりBarowsky School of Business – Dominican University of California客員研究員も務める。
主な著書に『脱コモディティ化を実現する価値づくりー競合企業による共創メカニズムー』(中央経済社)、『ビジネスマンに経営学が必要な理由』(クロスメディア・パブリッシング)、『できる人の共通点』(ダイヤモンド社)がある。

 

――それでは、教育者としての陰山先生にお伺いしたいと思います。電子・工学材料の研究をされていたのにもかかわらず、現在のご専門は技術経営、経営戦略。なぜ専門を変更されたのでしょうか?

専門の変更をしたというよりも、広がっていったイメージです。企業で働いていた時に、経営のことを学びたいと神戸大学大学院 経営学研究科に進学しました。と言いましても、平日は働きながら、平日の夜と週末を利用して経営学について学びました。かなり一生懸命学びましたので、経営学の博士号も取得しました。その過程で、ご指導頂きました先生の専門が技術経営だったこともあるのですが、今まで理系として育ってきたこと、メーカーで経理、商品企画、そして経営再建という仕事にも携わる中で得た強み、それらが融合して、今の専門領域になったと思っています。

――今、先生のゼミはとても人気があるとお聞きしております。これから社会に出る若い人たちに対しゼミを通じてどのような学びの機会を創出されていますか?

私のゼミでは、インタビューを通じて出会ったさまざまな分野の魅力的で面白い方々をお呼びし、お話してもらったり、学生たちと触れ合っていただいています。学生が興味を持つこと、自分ごととして取り組むことが最も大切なことだと思っていますので、できるだけ学生が興味を持ってくれそうな方に来ていただくようにしています。
私は、授業に出席する学生たちがどのような表情で講義を受けるのかを観察していますが、つまらなさそうに授業を受けている学生でも興味のある分野・人との出会いがあると、表情が変わるのは興味深いです。授業終了後に提出されるアンケートでも、いつもは淡白なことしか書かない学生が自分が会いたいと思った人の話を聞いた後はアンケート用紙にびっしりと色々なことを書いてくれます。こういうことがきっかけで社会との関わりを考えてくれると嬉しいと思いますし、自分は何をやりたいのか・どう生きるのかを考えるひとつの道標としてもらえると、教鞭を執る立場としてはとても嬉しいと思います。学生たちと一緒に過ごすと本当に面白い考え方が多くて驚きます。こういうユニークな考え方が社会のためになるという機会創出ができれば嬉しいです。

――学生たちはどのような子たちが多いとお考えですか?

みんな、掘ってみると面白いですよ。一度も就職しないでいきなりフリーランスになったり、アイドルデビューしたり、企業で働くこと以外にもさまざまな選択をする学生もいます。

――自己実現したいものの、なかなか一歩踏み出せない人もいるようです。

これも考え方次第だと思っています。私が教えていた学生の中でも、出会った頃は全く動くことができなかったのに、時を重ねる中で考え方や動き方を手に入れ、今はドンドンと新しい世界を切り開いている学生がいます。もう今は社会人なので、学生ではないですが。また、逆を言えば、どんなできる人にも悩みはありますからあまり「深刻」に考えなくてもよいかもしれません。他の人からみたら、自己実現できている人だと思われている場合もあるでしょうし。

――陰山先生は今後どのような生き方をしていきたいとお考えでしょうか?

これからも多くの人に出会い、学んでいきたいと考えています。その中でも思うのはAI、IoTによって私たちの生活や働き方、そして企業のあり方がどのように変わのるかという点には注力していきたいです。また、フィンテックの分野で言えば、中国では信用がスコアになっていますし、アメリカや日本でもこの流れはドンドンと加速していくと思いますのでここも興味深い分野ですね。また、教育者としては若い人たちには明るい未来がたくさんありますから、彼らが羽ばたけるような足場作りをこれからもしていきたいと思っています。

(聞き手:伊藤 秋廣 撮影:髙橋 明宏)

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