狩猟民族or農耕民族 歴史上の民族性から見る行動スタイルとお金の考え方


物事を発言する時についつい遠慮し、周りの空気を読み、行動に慎重になり、守りに入る……。

考え方に保守的な傾向があると言われる日本人。しかし、自分の考えをしっかりと言語化して発言し、行動するように求められる場面も増えてきているのではないでしょうか。周りの国を見渡せば、物事に対して積極的に発言して行動する国もあります。このような性格の違いは民族性の違いによるものなのでしょうか。そこで、世界は狩猟型と農耕型に分かれるというユニークな説に沿って考えてみましょう。

歴史を遡る―民族は狩猟型と農耕型に大別されるという説?―

一説によれば、過去の歴史を遡ると世界は狩猟民族と農耕民族に分けられると言われています。狩猟民族は文字通り生活の基盤を狩猟に置き、森や平原、海などに生息する動物や魚を狩り、生活の糧を得てきました。彼らは一つの地に定住せずに、小集団で移動しながら生活していたと言われています。また、狩猟が食料確保の主な手段になるため、獲物が取れれば満腹、そうでなければ空腹を我慢するといった、いわば偶然性に依存する暮らし方でした。

そのため、徐々に武器が発達して、武器を操る能力が高い戦士が誕生したそうです。狩猟民族はかつてのゲルマン諸国(ノルマン、アングロサクソン)やスラブ系諸国(ロシア、東欧など)、アフリカなどが該当すると述べています。

一方の農耕民族は、主に河川流域に住んで麦や稲を育てて日々の生活を営んできました。作物を育てるために一箇所に定住したと言われています。徐々に耕作用の道具や保管用倉庫ができ、河川の増水や収穫時期を知るため天文学や地政学が発達し、計画的に作物が育てられるようになったそうです。

同時に作物や知識を独占する階層が生まれ、集団は国家へと変化していきました。農耕民族には古代エジプト(現在のアラブ地域)やメソポタミア・ペルシャ、スペインなどヨーロッパの一部、東南アジアの大半、そして日本が含まれるとされています。狩猟民族と農耕民族の考え方はあくまでも一説になりますが、こう考えてみると、当てはまる部分もありそうです。


比較1.狩猟民族と農耕民族の行動スタイル

前述のような「狩猟民族と農耕民族」という考え方に当てはめると、それぞれの行動スタイルにも違いがありそうです。
大きく考えると、狩猟民族は勢いがあり華やか、農耕民族は計画的で控えめだと言えるのかもしれません。

狩猟民族は自分の意見や将来やりたいことをみんなの前で堂々と発言して行動に移すことができるという特徴があります。一方で、勢い任せの部分もあり、とにかくやり始めたのは良いものの行動しながら軌道修正をこまめに行わないと、失敗する可能性が高いと考えられます。

一方で農耕民族は失敗するのが怖くて人に言うのは控えて、本当に言える時になるまで言わないでおこうと考えるようです。まずはとにかく計画を立ててから行動しようとします。緻密な計画であれば実効性も高いでしょう。ただし、計画倒れになる可能性もあるため注意が必要です。

日本人は、人の目を気にして周りと同じでなければならないと考えてしまいがちです。じっくり準備に準備を重ねてスタートする農耕民族の考え方が根底にありそうです。

比較2.狩猟民族と農耕民族のお金の考え方

狩猟民族と農耕民族の考え方はお金に対しても表れているようです。何かをスタートする時に、これをするにはいくらお金が必要なのかを調べ、自分の金融資産を確認するところまでは狩猟民族と農耕民族も同じで、その後の行動に違いがあると言われています。

狩猟民族は早く始めるにはどのようにして資金を調達しようかと考えます。ある人は運用商品を取り崩すかもしれません。ある人は借り入れを行う、別のある人は出資を募るかもしれません。このような行動により、物事を実際に開始する時期が早くなり、その分経験を積めるようになります。

一方、農耕民族は計画的にお金を貯めようと考えます。目標金額を貯めるためには毎月いくら貯蓄をすれば良いのだろうと考えて貯蓄方法を調べます。実際に貯蓄が行われるとスタートするのが数年後。お金を貯めてからスタートするため、経験を積み始めるのは遅くなりますが、その分ある程度お金に余裕をもった状態でいることができるでしょう。

お金に困る可能性はあるものの、開始時期を早めてとにかく経験をつもうとするのが狩猟民族の考え方、ある程度のお金を確保してお金に対する不安を軽減させてから経験をつもうとするのが農耕民族の考え方だといえるのではないでしょうか。

本当に日本人は農耕民族なのか

そもそも日本に農耕が根づいたのは、今から約3,000年前の弥生時代。しかしそれに先立つ縄文時代は約1万年も続きました。しかも最近の研究では、縄文時代の人々は豊かな自然の恵みに囲まれて、時には森で猪やうさぎを狩り川で魚を捕り、時には栗やドングリなどを集めるなど、狩猟と採集のハイブリッドな暮らしをしていたことが明らかになりつつあります。つまり、もともと日本人のDNAには、狩猟と農耕の両方の能力が潜んでいるといえるのでないでしょうか。

日本はこれまで、コツコツと積み上げる農耕民族型スタイルが美徳とされてきました。狩猟民族のようにやるときはとことんやりきって、後は優雅に寛ぐ……。そんなライフスタイルに魅力を感じるのは、かつての縄文時代のDNAが騒ぐからなのかもしれません。

何か新しいことを始める時、どうしても日本人は躊躇して周りを意識しがちになりますが、保守的で計画性のある農耕民族の考え方に狩猟民族の積極性がプラスされれば、日々の生活を新たな思考で過ごすことができるかもしれません。

 

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