新しい自分に出会うために意識するマズローの5段階欲求説


内閣府の2014年の「世論調査」によれば、働く理由を「お金を得るために働く」と答えた人は51.0%に昇り、前回の調査よりその割合が上昇しました。同調査によると、「社会の一員として、務めを果たすために働く」と答えた人の割合は14.7%に低下していました。さらには「自分の才能や能力を発揮するために働く」と答えた人の割合は8.8%、「生きがいをみつけるために働く」と答えた人の割合は21.3%にすぎず、働く意識としてお金が第一になっている様子がうかがえます。自分の才能を発揮したり、生きがいを見つけるために働くなどの自己実現は二の次になっているようです。

マズローが唱える「人間の5段階欲求説」

自己実現とはどのようなものなのでしょうか。アメリカの心理学者であるアブラハム・マズローは自己実現について「人間の5段階欲求説」を唱えています。彼は人には5つの欲求があると説明しています。

1. 生理的欲求:食事・睡眠・排泄などの低次元の欲求
2. 安全欲求:安全性、経済的安定性、良い健康状態の維持、良い暮らしの水準、事故の防止、保障の強固さなどの欲求
3. 社会欲求と愛の欲求:社会に必要とされている、果たせる社会的役割があるという感覚、情緒的な人間関係などの欲求
4. 尊重(承認)欲求:自分が集団から価値ある存在と認められ、尊重されることを求める欲求
5. 自己実現欲求:自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し、具現化して自分がなりたいものにならなくてはならないという欲求

1の生理的欲求は満たしやすく、段階が上がる毎にその欲求を満たすのが難しくなります。そのため、自己実現欲求を満たしている人は、その状況になるまでの間にいくつもの困難や苦しみを乗り越えて来た人だと言えるのではないでしょうか。

マズローの欲求を仕事に当てはめ、自分自身の状況を知る

マズローの5段階欲求説を仕事になぞらえると、どのようなことが考えられるのでしょうか。最初は志を持って頑張ろうと思っても、途中でいろいろな要因が重なって挫折しまう人もいるかもしれません。途中で諦めなければクリア出来て、次へステップアップしていたかもしれないのに、自分のやりたいことではないと諦めてしまったり、自分を見失いそうになる人もいるかもしれません。そんな時は、自分は5段階欲求のどの段階にいるのかを冷静に振り返りましょう。客観的に自分の状況が分かるかもしれません。

加えて、仕事を通じて誰かに価値を提供することによって、相手に喜ばれて満足感を得られるようになれば、次はどうしようと創意工夫ができるようになるでしょう。このサイクルが続けばどんどん仕事が楽しくなり、いつの間にか趣味と仕事の境界線がなくなり、常に仕事に没頭できるようになるのかもしれません。

これは、何も新しいことへの挑戦だけではなく、普段の仕事でも同じことが言えます。一見平凡に見えることでも、自分が今やっている仕事に価値を見出すことができれば、新しい目標が見つかって余計なことに惑わされずに、目標に向かって進むことができるようになるのではないでしょうか。

自己実現を超え、自己超越へ

マズローの理論では「自己実現欲求」ばかりが知られていますが、晩年には「5段階欲求説」の上を行く第6の概念「自己超越」を提唱しています。それは「目的の遂行・達成『だけ』を純粋に求める」という概念です。それは、見返りすらも求めず、ただ目的に向かって邁進できる姿なのではないでしょうか。

私たちは仕事をしているときに自分にとって嫌だなと感じることがあると、ついつい投げ出したくなることもあります。そんなときにはマズローの5段階欲求説の中で、今の自分はどの位置にいて、何をすれば今の状況を乗り越えられるのかを考えて行動してみましょう。

あなたも自分の夢や目標を追求して、さらなる自分に出会うために一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

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