ビジネスパーソンが、「ジョブ理論」で、生き抜くためのヒントとは?


ハーバードビジネスレビュー誌の、読者が選ぶビジネス書ランキングで、2017年に3位になった『ジョブ理論』という本をご存じですか?新しい消費活動のあり方として、『ジョブ理論』の考え方が説明されていますが、実はこのジョブ理論、ビジネスパーソンの働き方にもプラスの影響を与えることができると言われています。ここでは、ジョブ理論の概要と、普段の仕事にどう生かせるかについて、考えていきましょう。

ジョブ理論を生み出した、クリステンセン教授とは?

『ジョブ理論』の著者は、クレイトン・M・クリステンセン教授です。ハーバードビジネススクールの教授であるクリステンセン氏は『イノベーションのジレンマ』で大企業が顧客の声に耳を傾けすぎたために、失敗する事例を紹介し、話題になりました。

著名なビジネススクールの教授として知られており、2011年には、「最も世界に影響を与える経営思想家」にも選ばれています。また、その年で最も優れた論文を選出するマッキンゼー賞を5回も受賞しているなど、経営学に大きな影響を与えている人物です。

ジョブ理論とはどのような理論か?

そんなクリステンセン教授が4年ぶりに出版した本が、『ジョブ理論』です。ジョブ理論とは、どのような理論なのでしょうか。端的にいうと、ジョブ理論とは「人が商品を買ったり、サービスを利用したりする理由」について書いた理論になります。

「人は、サービスや商品を買うことを目的としておらず、その商品やサービスによって課題を解決しようとしている(=ジョブ)、そこに注目することでイノベーションが生まれる」と説明されています。そういったジョブを解決するときに、自動的に紐づけられるブランドが「パーパスブランド」であり、パーパスブランドがこれからをリードしていくという記述が印象的です。

パーパスブランドの代表例として、顧客の「安く宿泊したい」というジョブを解決した、Airbnbなどが挙げられています。

ビジネスパーソンが「パーパスブランド」になるために

「ジョブ理論」をどのように生かしたら良いのでしょうか。マーケティングやブランディングのみならず、ビジネスパーソンの日々の仕事で、「ジョブ理論」を活用できるのです。ここでは、具体的な考え方を説明しましょう。

ビジネスパーソンの「顧客」は誰か

まずは、ビジネスパーソンの「顧客」について定義しましょう。営業担当者であれば、顧客が見えやすいかもしれません。しかし、バックオフィス部門であっても「顧客」という考え方は存在します。バックオフィスでは、カウンターパートナーこそが「顧客」といえるでしょう。経理であれば営業担当、財務であれば、経営企画が顧客になるかもしれません。そもそも、上司からの依頼であれば上司こそが顧客になるのです。

その顧客の「ジョブ」を解決することが、あなたの価値を高めるポイントとなるでしょう。彼らが依頼してきた仕事をこなすだけではなく、彼らがあなたに依頼することで「解決」したいものは何かを考えるのです。そうして、課題を解決することで、プレゼンスを高めていくことが重要だといえるでしょう。

自己を「パーパスブランド化」させるには

ただし、課題を解決するだけでは、「パーパスブランド」にはなれません。ビジネスパーソンのパーパスブランドとは、「あの課題に関しては、○○に頼もう」と連想されることです。そのため、御用聞きみたいな仕事では、特定の人だけに、いいように使われるだけかもしれません。

パーパスブランドに必要なのは、あなたの「強み」です。強みはなんでも良いでしょう。顧客が、あなたに仕事を依頼する際、強みを理解して頼りにしたり、評判を聞きつけて、あなたのもとに仕事が集まったりする状態こそが「パーパスブランド化」しているといえます。

明日から「ジョブ理論」をはじめよう

このように、ビジネスパーソンとしてブランディングを行うのに、「ジョブ理論」は非常に有効なツールであるといえるでしょう。ぜひ自分の市場価値を高めるために、明日からジョブ理論を実践してみてはいかがでしょうか。

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