まだ「TikTok」? 次の自己表現トレンドは「ゲーム」と言われる理由


わずか10年ほどの間にYouTubeやニコニコ動画などの動画サイトが登場し、テレビに変わるメディアとして生活に溶け込むようになってきました。そこで登場してきたのが、YouTuberなどの新しいクリエイターたちです。人々の興味を持つ動画を投稿して話題を呼んでいるほか、自らの曲や歌を披露して注目を浴び、その中の一部はアーティストとして活動する人も出てきています。

TwitterをはじめとするSNSが、情報を各ユーザーに届ける流通の役割を果たすようになったというのも、こうした流れを加速している要因といえそうです。そうした状況の中で、今後大きく注目集めていきそうなジャンルが「ゲーム」です。

ゲームは自分で遊ぶだけではなく作って遊んでもらう時代に?

ゲームにはさまざまな機種やジャンルがあり、ひとりで楽しむ場合もあれば、オンライン上の友人と一緒に遊ぶなど、さまざまな楽しみ方があります。また、ゲームがあまりにも好きすぎて、ゲーム本編とは異なる注目をしている人々が現れてきました。

例えば、従前より市販の作品とは異なる同人のオリジナルゲームを作って公開・販売する人がいたものの、それを実現するためには多くの知識が必要になることから、ハードルが高すぎ、ごく一部の人たちの間でしか実現することができませんでした。

そうした状況を変えたのが、スマホのアプリです。テキストで自分を表現したTwitterやFacebook、それに画像の力を加えてよりイメージしやすくしたInstagram、テレビやビデオのような番組を作ったのがYouTubeでしたが、これらは幅広い人向けにリーチされていました。それが、TikTokなどの特定の領域でもクリエィティブが発揮できるようになりました。

そしてゲーム好きの人たちのためにも比較的簡単で特別な知識がなくても作れる『アクション作ろう。ピコピコメーカーEX』『ゲームを作ろう! ビットゲームメーカー』『脱出ゲームメーカー』アプリが登場するようになったのです。

2015年に、任天堂から『スーパーマリオメーカー』が発売されていましたが、自分で『スーパーマリオ』のステージを作ることができるだけではなく、それを公開して世界中の人たちとシェアできるものでした。

先に例としてあげたスマホゲームもそうですが、自分で作ったゲームやステージを公開し、他の人に遊んでもらうことが新たなステータスとなり、新たなクリエイターが生まれてきているのです。

ゲームに用意された機能で自分の才能に気が付くことも

ゲームメーカー側もSNSでの拡散されることを狙ってか、ゲーム本編以外にもユニークな機能を付けるようになってきました。例えば最近リリースされた『Marvel’s SPIDER-MAN』『真・三國無双8』『Horizon Zero Dawn』『スーパーマリオ オデッセイ』には、「フォトモード」あるいは「スナップショットモード」と呼ばれる機能があらかじめ用意されています。

これはゲームのプレイ中に一時中断して、その瞬間の映像をまるで本物のカメラのように構図や焦点距離、フィルターなどを変更しながら写真が撮れるというものです。なかには本物の写真のようなアート風の画像を撮影し、それをTwitterで公開することで多くの人の共感を呼んだという例も見かけるようになってきました。

実際に一眼カメラなどを入手して、本格的に写真を撮るという機会は案外少なそうですが、ゲームとはいえキャラクターなどの被写体を本物のカメラのように撮れることで、それまで気が付かなかった自分の才能に目覚めるという人も出てきそうです。

Nintendo Switchが「ものづくり」の新たなきっかけに

任天堂は2018年4月20日に、『Nintendo Labo』という斬新な商品を発売しました。これは、段ボールとNintendo Switchを組み合わせることで、ピアノやバイク、ロボットなどを作り、その仕組みがわかるというものです。

ただマニュアル通りに作って遊んで終わりというだけではなく、仕組みがわかることで自分だけの遊びを発明することができるというのが大きな特徴となっています。いわば、IoTなど日本のものづくりの原点を、こうした最新ゲーム機を通して子どもの頃から学んでいくことができるのです。

2018年7月25日と26日には、小学生30名が集まり『Nintendo Labo』を使ったハッカソン「Tech Kids School presents Nintendo Labo Hackathon」も開催されています。こちらでは、自分たちのアイデアを発表する大人顔負けのプレゼンテーションも行われるなど、子どもたちが新しい遊びの発明を体験しています。

ゲームに対する「偏愛」が新たな熱量を生み出していく

昔からゲームのキャラクターをリアルに模したコスプレイヤーや、プロをも上回る完成度の同人誌など、ゲームというジャンルにはそこに対する熱い思いを持った人たちが集まる傾向にありました。

また、「mod」と呼ばれる改造を施し、ゲーム内に登場するキャラクターを自分好みの別のキャラクターに変更するなど、ある種の「偏愛」ともいえる遊び方を好むユーザーも数多く存在しています。

先にあげた例のように、あることをきっかけに今は隠れているこうした趣味や才能などが、大きく注目を浴びることも考えられます。そのジャンルの多さから、多種多様の好みや才能を持ったユーザーがいるので、今後もゲームから新たな才能を持ったクリエイターが誕生する可能性は高そうです。