【2019年に起こりそうなマーケティングトレンド②】美の分野は多様性が広がる


リサーチ&アドバイザリー・ファーム Stylus (stylus.com)が発表した2019年に起こりそうなトレンドによれば、2019年は美容分野でさまざまな方向に多様性が広がるとともに、それぞれの分野でのテーマで深掘りが行われる可能性があります。日本でも女性・男性問わず美容についての意識が高まっています。世界的にはどのような変化が起こると考えられるのでしょうか。

2018年はRihannaが音楽も美容も圧巻

若者を中心に世界中の人を虜にするRhianna。彼女は美容ブランドをデザインしていますが、それによって美容分野にもとうとう多様性が見られるようになったという声が湧き上がりました。

彼女のブランドであるFenty BeautyではZ世代やミレニアル世代が意識する「インクルーシブ」「エシカル」に注目し、マーケティングを行っています。

彼女自身がルールにひらめきを覚えたのかどうかは定かではありませんが、「Fenty Beautyは、肌の色、パーソナリティ、価値観、文化や人種を問わず全ての人のために作ったブランドであり、自分が使えるものだと思われるように意識した」と説明しています。

その証拠に、通常10色程度のカラーバリエーションがあるファンデーションについて、40色に分けて、発売しています。世界中の彼女のファンが使えるハイクオリティのブランドとなったのです。また、Rihannaは女性のみならず、美容を意識した男性向けにもメイク用品を販売。

さらに、Rihannaの成功を受けて、多くのブランドがインクルーシブを意識した商品展開を行っています。

2019年は見え方から、気持ちの変化が美容にも意識される

世界的に有名なRihannaが人々の気持ちを汲み取り、インクルーシブな商品展開が行われましたが、2019年は新たなトレンドが生まれそうです。

例えば、化粧品ブランドM・A・Cの「#WhatsYourThing」キャンペーンには多くのモデルたちがキャンペーンガールに選ばれていましたが、注目されているのはカラーバリエーションではありません。

同社では、肌の質感に焦点をあてているのです。例えばつややかな肌なのか、マット感が好きなのか、はたまたノーメイクに近い素肌感を意識するのか、フルメイクのほうが自分向きなのかといった趣向に焦点をあてたプロモーションが行われてます。

男性には少し分かりづらいかもしれませんが、女性はどのような肌が自分向きなのかを意識してスキンケアからベースメイクを行います。ツヤ肌が好きなのか、マット肌が好きなのかは本人の趣向によるものなのです。そういった個々の人間性を形成する価値観、好みなど、気持ちや内面に焦点があたる可能性が高そうです。

これはアメリカだけではありません。イギリスでも義足モデルの女性がブーツの「Faceless」の広告に登場しています。義足の女性が出ることをインパクト目的としているのではなく、ブーツを履くことでどういう気持ちになるかをテーマにプロモーションを行っており、人の顔は最後にしか登場しません。

インクルーシブの動きを取り入れた美容プラットフォームも登場

社会的弱者やマイノリティとされてきた人々も含めて、すべての人々の価値を認め、社会に包含していこうという「インクルーシブ」が近年注目されています。

美容分野では、イギリスのメディアグループDazed Media「Dazed Beauty」という新しいビューティメディアを立ち上げました。ここでは、ミレニアル世代やZ世代をターゲットにして、美の概念を変革する力を通して自分らしさや自己表現、クリエイティビティを発揮することを称賛しています。

日本の美容はどうなるか

日本では、女性の肌色はそこまで大きな違いはないものの、それぞれの人に合わせた質感のベースメイクは徐々に増えていると考えられます。さらに、男性向けの美容商品が徐々に増え、男性からの認知度が高まっていることが分かります。スキンケアを中心に、自身がどう見られるかを意識した動きは見られるはずです。そういった意味での多様性は日本でも進んでいくはずです。美容業界のトレンドを意識してみても面白いかもしれません。

<2019年のマーケティングトレンド>
【2019年に起こりそうなマーケティングトレンド①】食と健康がますます密接に
【2019年に起こりそうなマーケティングトレンド③】ファッションは現状打破がテーマ
【2019年に起こりそうなマーケティングトレンド④】旅行分野も「気持ち」に意識が向く

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