夢を叶えるための値段は?将来地元で働きたい!Uターンして事業承継、いくらかかる?


キャリアもプライベートも、自分らしくアクティブに。将来をもっと豊かにしたいビジネスパーソンなら、夢実現のためのコストも知っておきたいもの。そこで、ライフスタイルのレベルアップに直結する気になるトピックについて、専門家が“いま”の必要経費や確認事項を実額で解説。あなたの将来設計に、ぜひお役立てください

地元に戻って地域に貢献できるビジネスを始めたいなら、後継者が見つからずに困っている企業の事業を承継する方法があります。とはいえ事業を承継したり、地元で新生活を始めたりするには、お金がかかります。一体どのくらいのお金が必要になるのでしょうか。

Uターン+事業承継に必要な資金はズバリ1,000万円以上!?

移住する前に、引っ越し費用や生活が安定するまでの生活費、住居費、家具などの費用として、単身者でも100万円ほど用意しておくべきでしょう。

事業承継にかかる費用は、業種や資本金額、時価総額などから算出される自社株評価によってまちまちです。現経営者の家族ではない第三者が経営を引き継ぐ場合、承継者は会社の株を購入することになります。中小企業の場合、経営者が自社株の大半を所有していることが多いためです。株の保有率が低いままだと経営者になったにもかかわらず、経営権は前経営者が持ったままになってしまいます。

そのため、全発行株数の過半数となる51%以上など、一定の割合の株を取得する必要が出てきます。社員数名の零細企業でも会社の財務状態が良かったり、自社ビルや工場、機械などの資産を持っていたりする会社もあります。そのような会社は意外に株価が高いこともあり、事業承継の資金として1,000万円を超える資金を用意しなければならないこともあります。親族間承継の場合は株を少しずつ後継者に移すなどの方法をとることもあります。しかし、ある程度の規模の会社を第三者が受け継ぐケースでは、自己資金だけでは到底足りないことがほとんどです。

個人営業の店舗を買い取る場合

もう少し小規模な事業承継の例として、個人事業主から事業を買い取る場合にかかる費用をご紹介します。近年では、移住先でカフェなど小さな店舗を経営して生計を立てる例も多く、移住先に手ごろな店舗があれば買い取りたい方もいるでしょう。個人間での事業の売買でも、次のような費用が発生します。

専門家への相談費用

個人同士の取引では、事業承継前後のトラブルの対応への不安があります。移住先の税理士や、事業承継に詳しい専門家に相談した場合、相談料、着手金、成功報酬、その他の費用などが発生します。料金体系も依頼先によって違いがあり、売買金額の3~5%を成功報酬として受け取るのみで着手金は必要ない税理士法人もあります。

事業を買い取る資金

事業を買い取り価格は、譲り渡す側の経営状況や売り上げによって変わります。順調に利益の出ている事業であれば想定よりも高い金額を提示されるかもしれません。

2014年に中小企業庁が公表した資料「個人事業主を巡る状況と事業承継に係る課題について」によれば、個人事業主の事業用の資産は4,800万円以下が93.8%とその大部分を占めています。4,800万円を超える個人事業主の業種は運輸業、飲食サービス業、宿泊業、医療・福祉業が主です。これらの事業を買い取る場合には、多額の資金が必要になることも考えられます。

経営がうまくいっておらず、利益が小さい、あるいは赤字の企業であれば安く買い取れる可能性もあります。ただ、それは承継後の厳しい経営と隣合わせになることを知っておきましょう。

不動産などの資産の買取費用

店舗を買い取る資金も必要です。前述の資料には、「個人事業主の事業用の資産は6割が不動産」である旨が記載されています。

移住候補地にある中古物件を検索して、おおよその金額を把握しておきましょう。設備や内装などを変えない居抜きで事業承継を受ける場合、どのような設備が備わっているのか確認が必要です。不足している設備があれば購入資金も用意することになります。

各種税

不動産を購入した場合は、不動産の所有権を登録する際の登録免許税と、不動産取得税がかかります。事業を引き継ぐ側には消費税などはかかりません。

マッチングプラットフォームを活用した事業の売買では

「もっと手軽に事業を引き継ぎたい、会社を買いたい」場合には、事業承継・M&Aのマッチングプラットフォームを活用するのも手です。プラットフォームで案件を検索すると、売却希望金額が数億円規模のものもあれば、100万円以下の事業も多くあります。
売上高や営業利益、希望売却価格が分かりやすく掲載されているサイト経由なら、資金計画も立てやすくなります。プラットフォームでめぼしい事業を探してアプローチしてみてはいかがでしょうか。

事業承継の準備期間にかかるお金も忘れずに

事業承継では、事業の引継ぎ完了までに最短でも数ヵ月かかります。移住と事業承継の費用を用意する際は、事業を引き継ぐまでの間の生活費も計算しておきましょう。

「地方は物価が安い」「家賃が安い」と言われていますが、移住先によっては、どちらも首都圏とあまり変わらないところもあります。「生活費6ヵ月分」を目安に用意しておくと安心です。

「移住×事業承継」を考えたときにやっておきたいこと


このように、地元に戻って事業を承継するにあたっては、多額の資金が必要になることもあります。「移住×事業承継」を検討するなら、最初に着手すべきはお金の準備です。

そのうえで、移住前から地元の商工会議所や自治体、金融機関などに事業承継、補助金、融資の相談をして、コツコツ準備を進めていきましょう。

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