Edtechでビジネスモデルに変革。オンライン学習塾にビジネスチャンス


かつては学習塾といえば「通う」のが一般的でしたが令和時代ではオンライン学習塾が盛況です。学習塾大手、通信教育大手も乗り出すEdtech(Education×Technology)には、まだまだビジネスチャンスが眠っています。令和時代の学習塾ビジネスに要注目です。

学習塾は「通う」から「視聴」に。変革を求められている学習塾のビジネスモデル

電車を乗り継いで自宅から離れた予備校や学習塾に通い夜遅くに帰宅する子どもたちの学習環境は、学習以外の部分に時間も体力も費やし非効率的という一面があります。高速インターネット回線がどこでも利用できるようになった令和時代においては、学習塾に通わず自宅でオンライン学習塾の講義を受ける子どもが増加傾向です。

オンライン学習塾の特徴は、一流の講師の講義を塾に通うことなく自宅で視聴でき目標達成に向けた課題や試験を受けられる点にあります。リアルタイムに講義を受けられるだけでなく一定期間内であれば何度も動画を視聴できることも特徴です。いつでも好きな講義を好きなときに視聴できるオンライン学習塾は、何かと忙しい現代の子どもにぴったりのサービスといえるでしょう。

チケット制にサブスプリクション。課金方式はさまざま

オンライン学習塾は従来型の学習塾に比べて加入者の費用負担が少なく、初めは無料から利用できるものも少なくありません。経営的な視点で見ると、生徒1人当たり月数万円の収入となっていた従来型よりも収益性が低いのでは、と思われがちですが、オンライン塾には「人数制限」がありません。そのため、建物や教室の大きさに関わらず入塾させることが可能です。

初めに無料でコンテンツを開放するという懸念点もあるでしょう。ところが、多くの会員が、無料利用後に有料の視聴チケットや月額課金を選択するといいます。オンライン学習塾で人気のスタディサプリとアオイゼミのビジネスモデルを見ていきましょう。

スタディサプリ

学生から社会人まで幅広い年齢層に人気のあるオンライン学習塾で小学4年生から利用できます。動画での学習に加え授業に対応したテキスト冊子でより深い学習が可能です。登録から14日間は無料で視聴でき期間以内であれば退会費用は発生しません。スタディサプリの有料会員数は2020年3月期第3四半期時点で76.4万人、料金は月額1,980円(税抜き)なので単純計算で月の売り上げは15億1,272万円です。

利用者は低コストで一流の講師の授業を視聴でき塾側は1人あたりの売り上げは高くなくとも全体で大きな収入を得られるようになっています。従来型の学習塾にあった地理的・金銭的なハードルを下げて日本全国誰でも加入できるようにしたことがスタディサプリの勝因でしょう。

アオイゼミ

アオイゼミは、中高生のみを対象としたオンライン学習塾です。いつでも見られるアーカイブ型の動画のほか、ライブで視聴できるライブ授業も行っています。月額料金は1ヵ月コースで3,600円ですが3ヵ月コースや6ヵ月コース、1年コースなどで一括払いにすると料金が安くなる仕組みです。

・3ヵ月コース:月換算で3,200円(一括9,600円)
・6ヵ月コース:月換算で2,800円(一括1万6,800円)
・1年コース:月換算で2,400円(一括2万8,800円)

一般的な学習塾の年間費用が約33万円なので1年コースでも約30万円も負担を軽減できることは保護者にとってもメリットといえるでしょう。

全国の小・中・高生対象とビジネスチャンスの幅も広い

従来の学習塾は、教室という「箱」を用意して地域の学生を呼び込むため、地域の子どもの人口が売り上げに直接影響してしまうのがデメリットでした。しかし、オンライン学習塾であれば全国の小中高生が顧客になる可能性があり商圏が大きく広がるでしょう。

小学生は英語やプログラミングなど以前にはなかった科目が増え、限られた学習時間でさまざまな学習をこなしています。また、中学生や高校生は部活など学習以外でも時間を取られがちです。しかし、通う必要がないオンライン学習塾なら、通塾に時間を取られない分、学習に時間を割くことができます。

時間がない中で場所を選ばずに学べるオンライン学習塾は、今後ますます需要が増えるのではないでしょうか。

今まさに追い風が吹いている!?新規事業創出にも

年齢性別問わず、オンラインによるコミュニケーションの機会は一般的になってくるでしょう。従来の通塾型よりも、効率よく学べるオンライン学習塾を選択する学生の比率も高まることが予想されます。

教育産業の市場規模は2018年時点で約2兆6,794億円で、少子化に反し前年度比0.9%増となっています。新規事業としてオンライン学習塾を検討する企業はますます増えるかもしれません。

Photo by beeboys&UTS on AdobeStock.com

 
【この記事を読んだあなたにオススメ】
・EdTechとは? 世界と日本の教育事例を解説
・を叶えるための値段は?“ワンランク上”の教育にかかる資金はいくら?
・日本のミレニアル世代も活躍!大学発ベンチャーがもたらす創造性とは?
・AIに淘汰されないために始めたいSTEAM教育
・グローバルが当たり前になる時代に。バカロレア教育を考えよう