バレーパーキングとは?自動運転社会の到来で日本に定着する日も近い!?


米国では、車の鍵を係員に預けて駐車しておいてもらう「バレーパーキング」が一般的です。日本では馴染みがありませんが、自動運転技術が確立されれば人件費が掛からない仕組みが構築でき、広く普及すると見られています。駐車場テックの最新動向に迫ります。

そもそもバレーパーキングとは?

アメリカでは、大型スーパーなどの商業施設やカジノなどの娯楽施設、ホテルなどの宿泊施設で、バレーパーキングが導入されているところが少なくありません。

バレーパーキングにはいくつかメリットがあり、車の所有者は車を駐車場に停めにいく手間がなく、帰りも車を取りにいく必要がありません。スーパーなどでたくさん買い物をした時のことを考えれば、荷物を持ちながら車まで移動する負担がないのは助かります。

施設側にもメリットがあります。駐車場と施設が離れていても利用者に負担がかからないため、施設設計や土地利用などにおいて自由度が増します。

自動化で「省人化」「無人化」を実現


現在、日本企業を含むさまざまな自動車メーカーやテック系企業が、自動運転技術の研究開発に取り組んでいます。自動運転技術を活用すれば、将来バレーパーキングは省人化もしくは無人化できると考えられています。

これが実用化レベルに達すれば、施設側は人件費を削減でき、前述のとおり利用者側のメリットも大きいため、導入する企業が相次ぐでしょう。

自動バレーパーキングの実用化の鍵は、「車両」「管制センター」「駐車場インフラ」それぞれに関する研究開発と連動システムの構築と言われています。自動バレーパーキングに関しては日本政府も推進する方針で、日本国内では民間企業などによる実証実験が盛んに行われています。

ボッシュが業界をリード、日本でも実証実験


2018年11月、一般財団法人「日本自動車研究所」(JARI)が経済産業省と国土交通省の委託を受け、自動バレーパーキングの実証実験を実施しました。

この実験では、人が駐車場内で車を運転しないことで事故が減ることが実証されました。また駐車場内に人が入れないようにすれば、車両の盗難を未然に防ぐこともできると説明しています。

自動バレーパーキングのシステム開発で存在感を増しているのが、ドイツの自動車部品サプライヤーであるボッシュです。今年4月には同じドイツの自動車メーカーであるダイムラーと共同開発した全自動無人駐車システムが関係当局の承認を受け、メルセデス・ベンツ博物館の駐車場で導入されることになりました。

ボッシュは日本国内においても自動バレーパーキングの専門組織を立ち上げ、将来そのシステムが日本各地で導入されていくと見られています。日本企業も遅れを取らないよう、開発に力を入れていくことでしょう。

自動運転技術の実用化はまず駐車場から

道路交通法や道路運送車両法の改正により、走行機能の一部が自動運転化された車両は、来年日本でも解禁されます。ただし人が運転席に座り、常にシステムと運転を交代できるようにしていなければならず、公道での完全無人の自動運転の実現はまだまだ先と言われています。

しかし駐車場における自動バレーパーキングはエリアが限定されており、歩行者もいないので、公道より先に実用化レベルの技術を確立できると考えられています。よって、自動運転技術の最初の活躍の場は駐車場になる可能性が高いです。

最新の自動運転技術が近くの大型スーパーの駐車場に導入される日も、そう遠くはないかもしれません。

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