進化を続けるウェアラブルデバイス!その最新事情とは?!


ウェアラブルデバイスと聞いて真っ先にイメージするのは、Apple Watchをはじめとしたスマートウォッチではないでしょうか。しかし今、ウェアラブルデバイスはさらなる進化を遂げているのです!

進化・深化を続けているウェアラブルデバイスの世界。思わず驚いてしまうような素材がデバイスとなっているその現状や、活躍の場を広げている状況を詳しく解説していきます。

“着る”ウェアラブルデバイスが登場

この秋、リーバイスから発売されたトラッカージャケットが話題を呼んでいます。見た目は普通のジャケットなのですが、実はリーバイスとGoogleが共同開発した「Project Jacquard(プロジェクトジャカード)」の最新モデルです。

左袖口にあるスリットに、Googleが開発した「Jacquard Tag(ジャカードタグ)」を差し込むことでスマートフォンとジャケットを、Bluetooth(ブルートゥース)を介してペアリングし、袖口のタップなどでカメラ撮影や音楽再生などのスマートフォン操作を可能としています。

インターフェースとなる左袖は普通のデニム生地に見えますが、導電糸が使用され、そこでの操作を「Jacquard Tag」がBluetoothを介してスマートフォンへと送信。普通のジャケットでデバイス、「テクノロジーを見えなくする」というGoogle開発者のウェアラブルテクノロジーに対する思いを実現したジャケットなのです。

布のセンサーを使ってスマートフォンを操作する技術は、すでにGoogleが2015年に開発していたもの。2017年にリーバイスとGoogleの共同開発で同じようなジャケットが販売されていましたが、大きなシェアは獲得できませんでした。

シェアを獲得できなかった理由の一つが、1着約4万円と高価であったことでした。今回、布状のセンサーを袖口に織り込むのではなく、「Jacquard Tag」を使用することでコストダウンを実現し、ジャケットの価格を1万円ほど安価になっています。

さらに、サンローランが「Project Jacquard」とコラボレーションしてリュックを販売したことも多様なウエアラブルデバイスがシェアを獲得するきっかけとなるかもしれません。Googleは、引き続きこの技術を使った製品開発を進めていく予定です。

脳波測定デバイスで働き方が変わる?ウェアラブルデバイスの進む方向性とは

ジャケットやリュックタイプが登場し、ウェアラブルデバイスの固定概念が大きく変わりつつあります。さらに、これまでは個人のスケジュールや健康管理がウェアラブルデバイスの得意分野として認識されていましたが、これからは「働き方」にも大きな影響を与えようとしているのです。

2019年10月、東急不動産は新社屋をスマートオフィスの最前線としてウェアラブルデバイスを用いた「脳波測定」のトライアルを始めました。頭に脳波を測定するウェアラブルデバイスを装着して、ストレスや集中、快適などの指標をデータ化。「緑が多いとリラックス効果が高まる」といった仮説や業務中の運動の効果などを数値として確認することを目的にこのデータ収集は行われました。

ユーザーの嗜好だけでなく流行も影響するファッションの分野とは違って、ビジネスの世界ではデータや効果が何よりも重視されます。その観点で見ていくと、成果が可視化されるビジネスの分野でもウェアラブルデバイスの進化が先行していくのかもしれません。

介護や医療の世界でもウェアラブルデバイスが活躍

ウェアラブルデバイスを活用する現場として注目を集め始めているのが、医療・介護の分野です。

日本のベンチャー企業である「トリプル・ダブリュー・ジャパン」は、排尿のタイミングを予測する介護支援用ウェアラブルデバイス「Dfree(ディーフリー)」を開発しました。「Dfree」を使うことで、「排泄介助」のタイミングを介助者が把握できるだけでなく、自力での排尿を案内することもできるようになります。これによって「排泄介助」における重要な要素「高齢者の自尊心のケア」への対応にも期待ができます。

介護は世界的な社会問題であり、医療は人間にとって絶対に必要な分野です。現場との相性だけでなく、市場規模の大きさを加味すれば、医療・介護の分野でウェアブルデバイスの開発が進む可能性も高くなりそうです。

ウェアラブルデバイスの進化はまずビジネスの方面から

技術の発展は、トラッカージャケットで発揮されたような「技術者の思い」や、医療・介護の「現場から湧き上がってくるニーズ」などが起爆剤になることが多くあります。ウェアラブルデバイスも、そういった起爆剤からこれまでとは違う進化を見せ始めているようです。今後さらに「こういう視点もあったのか!」と驚くようなウェアブル端末が登場するかもしれませんね。

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