「CMなく2,500万本」Botanist(ボタニスト)に学ぶマーケティング


ある大手通販サイトの総合ラインキングで39回1位を獲得したシャンプー「Botanist(ボタニスト)」は、2015年の発売後、オーガニック先進国であるアメリカ、フランスでもランキング1位を獲得しました。

Botanist(ボタニスト)は生活必需品のプロモーションでよく行われるテレビCMを使わずに、インターネット経由での販売からスタートしました。その後、徐々にドラッグストアでの販売網を増やし、路面店を出すまでに成長しました。なぜ、このようなことができたのでしょうか。彼らのマーケティング手法について考えてみます。

CMを打たないのに売れているシャンプーがとった3つのマーケティング手法

実際にBotanist(ボタニスト)が取っていたマーケティング手法を3つに分けて紹介します。

手法1. 自然派シャンプー、他社と差別化するブランド戦略

商品が溢れる消費社会において、「他の商品と似たり寄ったり」では消費者になかなか商品を購入してもらえません。ましてや消費財であるシャンプーです。大手企業と同じようなことを売りにしても、購買意欲を高めることはできないのではないでしょうか。

Botanist(ボタニスト)は、ブランドスローガンに「植物と共に生きる」を掲げて自然派シャンプーであることをイメージ付けて、他のシャンプーと差別化を図っています。

近年自然志向が高まっていることから、Botanist(ボタニスト)を使えば植物を取り入れたライフスタイル=ボタニカルライフスタイルができると消費者に提案しているのです。ブランドスローガンにあわせてパッケージデザインもシンプルでミニマリズムなものを採用しています。

また、Botanist(ボタニスト)は一般的なシャンプーと比較して、安くも高くもない価格です。多くの人が購入できる価格帯を維持しながらも、安くしすぎないことで高級感のある自然派なブランドイメージを保つようにしているのです。この絶妙な価格設定も多くの消費者に支持されているポイントの1つだと言えるでしょう。

手法2. インフルエンサー・マーケティング

Botanist(ボタニスト)がテレビ広告を打たないのにもかかわらず、多くの人に認知されているのはインフルエンサー・マーケティングによるところが大きいでしょう。インフルエンサー・マーケティングとは、商品やブランドが対象とする消費者層に強い影響を与えるインフルエンサーを特定し、そのインフルエンサーに商品をSNSやブログ上で紹介してもらう手法です。

芸能人や読者モデルなどの有名人が、ブログやInstagramを始めとするSNSにBotanist(ボタニスト)の写真を投稿。それを見た消費者が真似をしてシャンプーを買って写真を投稿し、多数のBotanist(ボタニスト)の写真が拡散。このようにしてシャンプーの認知度は爆発的に上がっていきました。

芸能人や読者モデルの口コミを得て反応した人が口コミをすれば更に共感を呼び、今やInstagramで#ボタニストで検索すると2万以上タグ付けされた写真がヒットします。どれを見てもブランドスローガンに沿った、どこか自然派でさりげないオシャレ感を意識した構図の写真になっており、CMを使わなくても認知度が勝手に高まっています。

手法3. ECサイトから店舗販売への拡充

Botanist(ボタニスト)は発売当初インターネット経由での購入に限定されていました。それが、月日を重ねて徐々にドラッグストアなどで販売がスタートし、販売網が拡充されました。店側もインターネット通販で大人気の商品を取り扱うわけですから、目立つ位置に商品を陳列します。インターネットでしか買えなかったものが手軽にドラッグストアで買えるとなれば、今まで購入したことがなかった人もBotanist(ボタニスト)を手に取るようになります。結果としてBotanist(ボタニスト)を使用する人が増えて、使用感などの口コミが増えていきました。

現在は定期的に限定商品を出すなど、1回購入した人でも飽きがこない工夫が行われています。同社は満を持して路面店を出しましたが、路面店を出すまでの数年間で多くのリピーターやファンがついたため、路面店は賑わっているようです。


広告らしくない広告で共感を

これだけネット広告が盛んになれば、一度広告だと認識されてしまうとお腹がいっぱいで見たくないと思われるケースもあります。SNSからじわじわと興味関心を抱き、共感を重ねて実際の購買行動に移し、SNSを通じて良さを周りに拡散し、それが新しい見込み客の獲得に繋がる……。

簡単ではないマーケティング手法ですが、テレビ広告に頼らない、このような新しいマーケティングがこれからは増えていくのかもしれません。

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