サラリーマンが会社を買う際のメリットとデメリットは?


昨今、企業が45歳以上の社員を対象に早期希望退職を募ることは珍しくありません。そう考えると30代後半から40代はサラリーマンの岐路となる年齢でもあり、会社に残るのか転職するのかの判断は、人生においても大きなターニングポイントとなります。今回はいくつかある選択肢の中から、「会社を買って社長になる」という選択にフォーカスしてみましょう。

40代以上のサラリーマンに衝撃!大企業も早期希望退職者を募集。

今、40代以上のサラリーマンには逆風が吹いているといえます。企業が働き盛りといわれる40代以上の中堅社員も早期希望退職者の対象とすることは、珍しくなくなってきました。

経団連の中西宏明会長が2019年4月に「終身雇用の維持は難しい」といったように、もはや大企業であっても、新卒で入社し定年退職するまで一企業に勤め上げるサラリーマンはこの先少なくなっていくでしょう。今後、40代以上のサラリーマンは、転職を視野に入れながらサラリーマン生活を送る必要がありそうです。

選択肢としての「サラリーマンM&A」

そんな中で注目を集めているのが、会社に残るでも転職するでも起業するでもない、「M&Aで会社を買う」という選択肢です。

背景には中小企業の後継者不足があります。今、多くの中小企業が後継者不足に悩んでおり、中小企業の半数は後継者がいないといわれています。経営者が80代以上の企業の4社に1社が後継者不足の状態です。

そこで注目されているのが、サラリーマンによる事業承継です。40~50代の働き盛りのサラリーマンが会社を買うことで、企業を存続させるのです。サラリーマン側はお金を支払う対価として、企業を手に入れることができます。

サラリーマンがM&Aをするメリット・デメリット

ではサラリーマンによるM&Aには、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

メリットとして大きいのは、「会社のオーナーになれる」ということです。会社のオーナーとは一国一城の主で、基本的に意思決定はすべて自分で行うことができます。サラリーマンのように、上司の決裁をとったり、やりたいことができなかったりすることはありません。もちろん自身の努力次第で、会社規模や売上の拡大も可能です。

会社のオーナーになれるということは、サラリーマンとは違った働き方ができる、ということです。現実的に、多くのサラリーマンは65歳で定年を迎え、また、50歳前後をピークに、給与が下がっていく傾向にあります。

一方、オーナー社長であれば定年はありませんし、気力が続く限り働くことができます。「老後2000万円問題」が話題になって久しいですが、ある意味、オーナー社長になるというのは、そういった金銭問題を解決する方法にもなるのです。

さらには、自分が会社員として培ったノウハウを、その企業で生かすことができるかもしれません。特に、専門的なスキルを持っていた場合や、大企業のノウハウを持っている場合、中小企業でそのノウハウを生かすことで、業績のアップ、ひいては自身の年収のアップも期待できるでしょう。

デメリットとしては、リスクも大きいことです。買収するには多額のお金を用意するだけでなく、引き継いだ後は利益を出し、存続・発展させることが重要です。従業員や取引先との関係づくりからはじまり、社内外でトラブルがあった際は自分が代表者として責任を持つ必要があります。

さらには、買う会社を選ぶことにもリスクが発生します。通常は会社の財務諸表などを見て事業を取得するかどうか決めますが、業界や取引先の将来性、社員の能力、社内の人間関係などは財務諸表にいくら目を凝らしても見えてこない、潜在的なリスクです。本当に買い取っても大丈夫な会社かどうか、慎重に見極めなくてはなりません。

サラリーマンの新たな選択肢は、夢ややりがい、責任感やリスクを天秤にかけて判断しよう

雇われのサラリーマンが一夜にして一国一城の主になることができるのが、中小企業の買収です。自分自身がオーナーになることで、新しい人生が開け、チャンスが増えるという魅力があるのと同時に、これまでにない環境や立場になることで様々なリスクも発生します。

自分がサラリーマンで居続けるのか、それともリスクをとって挑戦するのか。今後の人生を考えるうえで、中小企業のM&Aというのは、選択肢の1つとして頭に入れておいてもよいかもしれませんね。

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