AI時代を生き残れ!「唯一無二」な存在を目指して


テクノロジーの進化によって、人材に求められる能力が急速に変化しつつあります。単純作業は自動化され、さまざまな課題もテクノロジーが解決してくれる時代になりました。中でもAIの発展は目をみはるものがあります。

今後人材に求められる能力は、AIに代表されるテクノロジーでは補えない部分にあることは多くの人が理解しているでしょう。では、具体的にどのような能力を磨いていけばいいのでしょうか。

論理だけでは不要な人材になる?

「これからの時代に必要とされる人材は、AIにはない能力を持っている人」と言われています。具体的な指針を示しているのが、山口周著「ニュータイプの時代」です。

この本によると、これまでの資本主義社会で良しとされてきた能力や資質は、これからの社会では価値を失うといいます。これまでは、人にも企業にも「ロジカルに問題を解決する能力」が求められてきました。ところが、テクノロジーの進化によって、ロジカルな思考による問題解決はAIに任せられる時代になったというのです。

すでにAIは、経験を蓄積し、そこから未来予測を導き出すことができます。提示された問題に対する解決策を示すだけでは、スピードも質も人間はAIに負けてしまいます。これからの時代に求められる「ニュータイプ」とは、論理的思考にのみ偏らず、AIにはない直感や偶然、共感などを積極的にビジネスに取り入れ、世間の価値観よりも自分の倫理観にしたがう「ワガママな人」であると述べています。

AIに負けないために、ワガママな人になれ

ワガママな人と聞いてマイナスのイメージを持ってしまうのは、古い思考にとらわれているからかもしれません。これまで日本企業は「従順で真面目な働き者」を求めてきましたが、今後これはAIが担うことになります。

指示された作業を休むことなく真面目に取り組むAIの姿は、かつての日本のビジネスパーソンに求められていた働き方そのものです。つまり、「従順なだけ」の社員の価値はなくなりつつあるのです。

AIは新たな仕事を生み、人間の創造性を高める可能性も

AIの進化に、悲観的な意見を述べる人も少なからずいます。オックスフォード大学の准教授であるマイケル・A・オズボーン氏が2013年に発表した論文「雇用の未来:コンピューター化によって仕事は失われるのか」が話題になったことを覚えている人も多いでしょう。AIは、本当に人から仕事を奪うのでしょうか。

いくつかの産業革命を経て、人はより安全で高度な仕事を生み出しました。作業が効率化されるたびに、新たなニーズが生まれることは歴史が証明しています。第4次産業革命と言われる現在、テクノロジーによって人は単純で煩雑な業務から解放され、クリエイティブな仕事に注力できるようになりつつあります。これらのことから、AIは仕事を奪う存在ではなく、人間の感性を解放して「ワガママ」に生きられるように支援をしてくれるツールであるとも考えられます。AIは、人間にとって頼もしい相棒なのです。仕事を奪うのではなく、新しい仕事を生み出し、それを人間に与えてくれる存在になるのではないでしょうか。

例えばホテル業界では、フロント業務などがAIに取って代わられる可能性が高いと言われています。すでに自動チェックイン機やロボットを活用しているホテルも少なくありません。これによって人的コストを抑えつつ人材不足も解消できますが、顧客満足度が高いサービスとは言えないかもしれません。

そこに、人間の存在意義が見出せるのではないでしょうか。心の通ったおもてなしは、人間にしかできません。人が人の気持ちに寄り添い、新しいサービスを生み出すためには、ユーザーに求められているものを察知する共感力と、クリエイティブな思考、すなわち創造性が必要になるのです。

共感力と創造性を磨くには?

今後のビジネスにおいてはAIの得意なロジカルシンキングよりも、「感性」や「直感」をバランス良く取り入れ、共感力と創造性を高めることが重要になると考えられます。

感性や直観力を磨けるものに、アートがあります。世界のリーダーはアートを学び、アートから得られたヒントをビジネスに活かしています。

直感力を高める趣味として、将棋もおすすめです。プロの棋士は経験と思考、そして直感で次の手を決めます。対局を繰り返すことで、「自分の経験から勝利のロジックを組み立て、最終的に直感で意思決定をする」という、これからの人材に必要なスキルが得られるはずです。

ロジカルだけでは足りない時代に。直感力・共感力を養おう

AIとともに生きる未来では、かつて効率性や生産性の議論の陰で軽視されていた、人間の「感性」「直感」「共感」が重要になるのではないでしょうか。そしてこれからのビジネスでは、これら直感力や共感力、感性といった数字では表せないものが重要性を増していきます。自分のやりたいことを突き詰め、あえて「ワガママ」な方向を目指すことで、AIに負けない唯一無二の人材になれるかもしれません。

Photo by Worawut on AdobeStock.com

 
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