デザイン思考とは?30代サラリーマンに必要なスキル


30代のサラリーマンがビジネスで最も意識しているものは何でしょうか。なかには「論理的思考」と答える人もいるかもしれません。たしかにビジネスにおいて論理的思考は重要ですが論理的思考と同じくらい、またはそれ以上に求められているのが「デザイン思考」です。本記事では多くの先進企業が導入している「デザイン思考」について解説します。

多くの企業が注目する「デザイン思考」

近年多くの企業が注目しているのが「デザイン思考」と呼ばれるもの。現代ではAppleやGoogleなどの世界的企業でも採用されている思考法です。実際、「デザイン思考」を経営に活用している企業は、その他の企業に比べて「売上や利益、さらには株価の伸びが高い」というデータもあるなど多くの企業が効果を実感しています。

デザイナー向けのソフトを提供している米InVision社(インビジョン社)が行った調査によるとデザイン思考を経営に積極的に活用している企業は、全世界で約70%でした。しかしその中でも多くの企業は、デザイン思考をまだ製品開発の部分でしか利用しておらず経営の根幹にまでデザイン思考が入っている企業は、ごく一部です。

つまり今後、経営の部分へのデザイン思考の浸透が進むと、さらにデザイン思考の重要性は高まるといえるでしょう。

デザイン思考とはそもそも何か?

デザイン思考を正しく理解している人は少ないかもしれません。そのため再度デザイン思考とは何かについて掘り下げてみましょう。デザインというと商品の形や意匠などを連想しがちです。しかし本質的にデザイン思考は「問題解決のプロセス」になります。デザイン思考は大きく分けると以下の5つです。このEDIPTプロセスを高速でまわすことこそがデザイン思考になります。

・共感(Empathize)
・定義化(Define)
・概念化(Ideate)
・試作(Prototype)
・テスト(Test)

・共感(Empathize)

EDIPTの中でも重要なのが「共感」です。共感とは「ユーザーに寄り添いユーザーの行動を理解する」というプロセスになります。単純にユーザーの意見を聞くのではありません。意見を聞いてからさらに深堀しユーザーの本当に欲しいものを理解するのが共感のプロセスです。

・定義化(Define)

共感で得た内容をしっかりと言葉で定義していく過程も重要です。ユーザーの問題点やニーズなど自ら考えることをはっきりさせます。

・概念化(Ideate)

さまざまな仮説を提起して問題を解決するためのアイデアを生み出していきます。

・試作(Prototype)

この工程では実際に生み出したアイデアから問題に取り組みはじめます。

・テスト(Test)

実際に問題に取り組んだ内容の検証を行います。検証の結果をフィードバックしさらにブラッシュアップできるようにすることが重要です。

ただ近年の世界は、不確実性が高く複雑な問題が絡み合っていることが少なくありません。こういった時代においては、従来通りのプロセスよりも高速でVUCAを回すことができるデザイン思考のほうが、より少ない投資でより大きなリターンを得ることができるといわれています。VUCAとは以下の頭文字をとったものです。

・変動性(Volatility)
・不確実性(Uncertainty)
・複雑性(Complexity)
・あいまいさ(Ambiguity)

複雑な世界環境の中では予想が難しいことが多いため、EDIPTやVUCAの考え方を柔軟に取り入れることが必要になります。このような考え方を押さえておくとデザイン思考の重要性がより一層理解できるでしょう。

デザイン思考と論理的思考は共存できる

デザイン思考と論理的思考は、決して相反するものではありません。デザイン思考がVUCAの速度を高め、不確実性に対応するプロセスなのに対し論理的思考は取捨選択のプロセスです。デザイン思考のそれぞれのフェーズにおいて論理的に物事を考えるということは非常に重要になります。デザイン思考と論理的思考は共存できるどころか、これから前線で活躍するサラリーマンにとって両方とも必要なスキルになってくるのではないでしょうか。

仕事にデザイン思考のやり方を導入してみよう

デザイン思考は、問題解決のプロセスであり、多くの先進企業で経営に活用されています。しかし、その考え方は、「ユーザーファースト」というシンプルなもので、決して難しい本を読んだりして身につくわけではありません。明日から、自分の仕事においても、デザイン思考を取り入れてみて、不確実性の高い時代に対応していってはいかがでしょうか。

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